あなたの手帳、寄贈してください
手帳類プロジェクトでは、手帳類となってくれる「誰かに見せるつもりじゃなかった」手帳や日記の寄贈を募集しています。
寄贈Q&A
なぜ集めるのか、集め続けるのか
手帳類プロジェクトは、今を生きている人たちが、同じく今を生きる誰かの個人的な記録を読むことに価値をおいています(集めた記録を歴史的なものとして残すことも大事ですが、「それ以上に」という意味です)。
具体的には、2022年の記録が2023年に寄贈されて読まれたり、2050年の記録が2052年や2060年に読まれたりすることを想定しています。そのためには個人的に書かれた記録を持続的に集める必要があります。
書き手自身(と、親しい人)以外にはうかがい知れない個人的な領域を、間接的ではあるものの、読んで感じる体験があります。むしろ間接的だからこそ、直接的な人間関係の充実とは無関係に誰もがアクセスでき、遠慮なく読める——。手帳類はその体験の持続的な提供を目指しています。
プライバシーが心配です
プライバシーについてはできるだけ気をつけて扱っておりますが、100%問題がないとは言い切れないのが正直なところです。最終的には自己責任でお願いします。
その前提の上で、プライバシーについて当プロジェクトの考え方や対応をまとめました。
- 2025年現在(収集を初めて丸10年が経過/約2000冊所蔵)、トラブルに至ったケースは来場者が無断で撮影した画像をアップした事例1件のみです(手帳や日記の撮影禁止について)。この件については中身の撮影NGに関する説明を強化しています。
- 手帳類になった段階で、元の持ち主との関連がほぼなくなるため、個人情報に対する読み手の興味が薄まります(ただし有名人は例外)。
- 持ち主を特定する情報(本名、アカウント名、カード情報など)が寄贈されたものの中にあった場合は、ご本人に問題ないか確認させていただいております。
- 展示来場者による中身の撮影は基本NGとさせていただいております。TVなどマスメディアで利用する場合は可能な限り確認の連絡をいたします。
- 十分な所蔵数があるため、あらかじめ知り合いの手帳類があると知っていなければ特定しづらいです。
上記の理由と対応によって、プライバシーに関するリスクは十分に低いと考えております。
寄贈対象となる記録について
個人的に手で書かれた帳のすべてが手帳類です。例えばチラシの裏を切ってホッチキスでとめた「帳」も寄贈対象になります。
寄贈対象に関する詳細
- 手で書かれた記録の原本(記録のデータやコピーは対象外)
- おおよそ他人に見せない前提で書かれている。
- 個人的な言葉が書かれている(授業ノート等、何かの丸写しではないこと)。
- カビや強烈な臭いなど衛生状態に重度の問題がないこと。
- がんばれば解読できる字体であること(読めない場合、共有可能か判断することも難しいため)
記録の価値や内容の面白さは問いません
コレクションの将来的なイメージは万葉集です。歴史にもインターネットにも残りにくいさまざまな人々の個人的・私的な日常的実践を集めたものになっていきます。価値・意義・意味などは解明されていません。一緒に探索したいと考えています。
「私の記録に価値なんてないのでは……」「おもしろくないし……」と遠慮せずに寄贈していただけるとありがたいです。
寄贈された手帳や日記はどう扱われる?
主な利用方法は下記の通りとなります。2025年時点では、特に書籍や(手帳類を読む)ライブ配信での活用を模索しています。
- 手帳類図書室を始めとした空間展示(来場者による中身の撮影はNGとしています)
- SNSやWEBでの紹介(個人特定されないようできるだけ配慮した画像を使います)
- 書籍や論考などでの紹介や分析(『無数のひとりが紡ぐ歴史』)
- テレビ・ラジオ・ライブ配信などのメディア利用(テレビで中身を映す場合は事前に許可を取らせていただきます)
- 創作物・アプリの素材として(※良い構想が生まれた場合)
利用に際し、電子契約書を用意しております。
特に探している手帳類
現在の所蔵にないタイプの手帳や日記は特にありがたいです。
- 書籍で全ページ紹介して良い記録(※)
- ライブ配信OKな記録(※)
- 医者、政治家、弁護士など、堅めの職業の手帳類。
- 子育てや介護の記録。
- 日々の小さな試みや思考を記録したもの。
- 俺理論、私理論が書かれたもの。
※明らかに個人特定されそうだと判断した部分については、(気づく範囲にはなりますが)こちらで伏せる等の対応をいたします。
寄贈の流れ
- 下記のいずれかより寄贈の連絡をお願いします。
- 折り返し手続きの流れと注意事項をご返信します。
- 電子契約書を交わすのに必要な「名前」「住所」「メールアドレス」をお聞きします。
- 電子契約書の締結後、ご発送をお願いします。
- 発払い・着払いどちらでもOKです(経済的に余力のあるかたは発払いにしていただけるとありがたいです)。
- 手帳については、気になる個人情報の対応をお願いします(デジタルデータに比べて悪用リスクは低いため、どうしても気になる部分だけでOKです)
寄贈の連絡先
電子契約書について
電子契約書については、僕の死後など、寄贈いただいた手帳類を長く活用する観点で必要だと感じ、今後は必ず交わしていくつもりです。
契約書を交わしたからといって、収集家側が手帳類を好き勝手に使うという意図はありません。
注意事項
「やはり手元に置いておきたい」「処分したくなった」といった場合に、送料をご負担することでお客様が再度引き取ることも可能です(寄贈後、5年間まで)。ただし、展示などによる劣化、破損、紛失などはご了承ください。この点は、現在の契約書にも記載しています。