次の10年、そして100年
おかげさまで手帳類プロジェクトも来年の4月で10周年です。この節目に、少し大胆な挑戦を始めようと思っています。
これまでは個人プロジェクトとして活動してきました。次の10年も個人プロジェクトとしてスタートしますが、「100年間、手帳類を保存&共有し続ける」という目標に向かって、「僕がいなくなった後も続けられる形」を目指します。
次の10年の主な取り組みは以下の通りです。
- 手帳類の書籍を出版(2025年夏頃を予定)。
- Open Collectiveで月額100円からの継続的な支援の受付。
- 獲得資金に応じた、手帳類のアプリやイベントなどの企画。
- 専門施設「手帳類図書館」の設立に向けた挑戦および準備。
- プロジェクトを支えるコミュニティの形成。
誰にも見せない前提の記録が持つ私的さを大事にしたまま、公共性を備えることがテーマです。
未来の手帳類プロジェクト
2つのシナリオ
正直に言うと、この挑戦がどこまでいけるかは、まだ未知数です。でも、やってみることにしました。現時点で描いているのは、以下の2つのシナリオです。
ベストシナリオ
手帳類図書館を建設し、専門の司書さんと一緒に、より多くの人に手帳類と出会ってもらう。土地、建物、スタッフなど、総合的な準備が必要です。
最低限シナリオ
これまで集めた手帳類を安全に保管して、次の世代に託す。長期の保存場所と保管代が必要です。
Open Collective上で
寄付を募ります
未来の手帳類プロジェクトは、みんなで作っていくコミュニティにしたいと考えています。手帳を書く人、読む人、集める人、保存する人…それぞれの役割を持った人たちが、緩やかにつながっていける場所をイメージしています。
こういったねらいと、100年続けるという目標から、クラウドファンディングやクリエイターのファンサイトは少し違うなと考えていました。
今回選んだOpen Collectiveは、小回りの利く個人プロジェクトとしての特徴を残しながら、支援金の使い道を透明性高く公開できるのが特徴です。継続的な活動にもぴったりなプラットフォームだと感じています。
プロジェクト全体での資金集めも行いながら、必要に応じてサブ・プロジェクトでの支援(たとえば「手帳類本ラストスパート支援」など)も簡単に始められます。これらを組み合わせて、多様な形での資金を集め、プロジェクトの継続を念頭に活用していきます。
100年後のために、10年かけて育てるクラウドファンディングのような運営を心がけていきます。
手帳類図書室から
手帳類図書館へ
手帳類図書館ですが、室から館になるだけではありません。想い描いているのは、こんな場所です。
- 集めたすべての手帳類にアクセスできる。
(手帳類図書室はスペース的に限界がある) - 新しい手帳だけでなく手帳類を読んだ解釈も収集する。
- 手帳類の専門家「手帳類司書」が働いている。
- 「個人」や「私的なもの」について考えられる場所。
生成AIやロボットなどさまざまな人工知能が活動する未来——。他人の記録に触れることで、自分の中の「私的な部分」「自分ならでは」を見つめ直すきっかけになる。そんな不思議な循環が生まれる場所を作りたいんです。
これからの10年、
一緒に作っていきませんか?
お金の支援だけでなく、このコミュニティに参加して手を動かしてくださる方も募集しています。集めた手帳類の目録作成やさらなる寄付獲得の施策など、一緒に活動を作っていける仲間との出会いを待っています。
この活動のはてに100年後、誰かがこの記録たちと出会って、「昔の人ってこんな風に生きていたんだ」と、新しい発見をするかもしれません。そのときに発見される「人」は、遺跡から分かる人々の暮らしや、生成AIが描き出すような一般的な人物像ではなく、「その人ならでは」、つまり個人です。
10年ぐらい経ってようやく気がついたのですが、この活動はかなりマニアックです。それでも人々の個人的で私的な記録は残す意味があると、少なくとも僕は信じています。
あなたも一緒に、この可能性に賭けてみませんか?
▼ プロジェクト全体への支援はこちらから
手帳類プロジェクト – Open Collective
寄付の際のチップ設定について
寄付サイトのOpen Collectiveですが、海外のサイトなのもあって、プラットフォームへの手数料ではなくチップになっています。もし手帳類プロジェクトにだけ払いたいという方は、下記画像や @naomi_fgjmさんの投稿 を参考に手続きをお願いします。
(もちろん余力があるかたはチップもお願いいたします)
▼ 執筆中の書籍(2025年夏に出版予定)への支援はこちらから
手帳類本ラストスパート支援 – Open Collective
▼ 参考資料
手帳類プロジェクトⅡ(PDF)